
「デファレンシャルってなに?」
「デフオイルの交換は必要なの?」
こんな疑問持ったことありませんか?
本記事では「デファレンシャルってなに?」「デフオイルの交換は必要なの?」と疑問に思われた方に、一般的に使われる乗用車を例にしながら、デファレンシャル、デフオイル交換の必要性について解説していこうと思います。
本記事を書いている私は、6年間の自動車整備士経験があります。
専門知識はもちろん、お客様に整備説明もしてきましたので、この記事の信頼性に繋がるかと思います。
デファレンシャルってなに?デフオイルの交換は必要なの?
デファレンシャルとは何か、わかりやすく一言で言うと、タイヤの回転差を調整する装置。
専門用語では[差動装置]とも呼ばれています。
デフオイルの交換は必要かどうかですが、必要です。
エンジンオイルに比べて交換する頻度は少ないですが、無交換で何万キロと走行すると焼きつきや故障の原因にもなりますので注意しましょう。
デファレンシャルの役割
まず、デファレンシャルの役割からです。
役割を簡単に言うとエンジンからの動力をタイヤに伝達することと、先程簡単に説明したタイヤ左右の回転差を調整する、この2つがデファレンシャルの主な役割ですね。
それぞれ見ていきましょう。
エンジンからの動力をタイヤに伝達する
まず最初にエンジンからの動力をタイヤに伝達するについて簡単に説明します。
エンジンからの動力は通常、[エンジン⇨トランスミッション⇨プロペラシャフト⇨デファレンシャル⇨ドライブシャフト⇨タイヤ]の順に伝わって[自動車が動く]ようになっています。
デファレンシャルは[プロペラシャフト]から伝わった動力を[ドライブシャフト]に伝える橋渡し役なんですね。
タイヤ左右の回転差を調整する
もう1つ、タイヤ左右の回転差を調整するですが、こちらは例を出して簡単に説明してみます。
まず自動車が直進状態で走行している時なんですが、タイヤ左右の回転差は少ない状態です。
これはなんとなくイメージできますよね。
では次に、自動車を左旋回させると左タイヤの回転数は少なく、右タイヤの回転数は多くなります。
この時、タイヤ左右の回転差は大きい状態です。
旋回時はタイヤ左右の回転差が大きく発生してしまいます。
もし仮に四輪駆動でデファレンシャルがついてない車(まずないですが…)で旋回したとすると、タイヤ左右が直結状態になりますので回転数が強制的に同じになります。
すると旋回時に内側のタイヤが地面をスリップしながら旋回することになります。
こうなると、タイヤが地面をスリップしながらの走行になるのでタイヤの編摩耗や乗り心地の悪化にも繋がります。
そこでデファレンシャルでは、このような旋回時に発生した回転差をデファレンシャル内部に組み込まれた歯車同士で打ち消し合い、回転差を調整することでスムーズに旋回、走行できるようにしてくれているんですね。
デファレンシャルの取り付け位置と数について
デファレンシャルは四輪駆動(4WD)二輪駆動(FF、FR)の自動車には必ずと言っていいほど付いている装置です。
では実際にデファレンシャルは自動車のどこらへんに付いてるのでしょうか?ここではさっくり簡単に説明します。
それぞれ見ていきましょう。
※自動車が四駆か二駆(二駆の中にも前輪駆動⇨FF、後輪駆動⇨FRがある)かでデファレンシャルの取り付け位置、数が変わってきます。
二輪駆動車の場合
まず前輪駆動車(FF)のタイプはフロントのタイヤ左右の間にデファレンシャルが1つあります。
次に後輪駆動車(FR)のタイプはリアのタイヤ左右の間にデファレンシャルが1つあります。
四輪駆動車の場合
四輪駆動車(4WD)のタイプはフロントのタイヤ左右の間に1つとリアのタイヤ左右の間に1つ
合計で2つデファレンシャルがついてます。
ポイントは二駆の場合、デファレンシャルが1つであり、四駆はデファレンシャルが2つあるということですね。
デファレンシャルオイルの交換は必要?交換時期は?
自動車工場やディーラーにいった時、「デファレンシャルオイルの交換した方がいいですね。」「デフオイルの交換時期です。」なんて言われたことありませんか?
※デフ=デファレンシャル
「いきなり交換すすめられてもわかんないし..」「本当に必要なの?」なんて思う方もいるかもしれません。
ここではデファレンシャルオイルの交換は必要なのか?交換時期はどれくらいなのか?説明していきますね。
デファレンシャルオイルの交換は必要!
まずデファレンシャルオイルの交換は必要かどうかですが、必要です!
理由はデファレンシャルの冷却、潤滑を維持するためです。
デファレンシャルは先程にも記述したとおり、タイヤの回転差を調整するための歯車が内部に組み込まれています。
このデファレンシャルは歯車同士の摩擦などによって熱が発生します。
デファレンシャルオイルは、この発生した熱を冷却、潤滑することでスムーズに歯車が回転する手助けをしてくれています。
デファレンシャルオイルを交換しないとどうなるか?
デファレンシャルオイルに限ったことではないのですが、オイルは使えば使うほど劣化してきます。
劣化したオイルを使うと歯車の潤滑、冷却性能は落ちてきます。
オイルを無交換で使い続けるとデファレンシャル内部に組み込まれている歯車の焼きつき、異音の発生、損傷、そしてデファレンシャルの破損にも繋がり最悪交換にもなりかねません。
デファレンシャルオイルは定期的の交換が必要です。
オイル交換時期は3万km〜4万kmごと ※車種により異なる
続いてオイルの交換時期ですが3万km〜4万kmごとが目安です。
エンジンオイルに比べると交換頻度は少ないですね。
スバル車は4万kmでダイハツ車は3万kmごとのデファレンシャルオイル交換がほとんどですね。
※交換時期は車種、メーカーによって様々ですので、あくまで参考程度にしてください。
誰でも知れる!自分の車のオイル交換時期を知る方法
ここではデファレンシャルオイルの交換時期を知る方法について説明していきます。
デファレンシャルオイル交換時期の確認方法は自動車の[取扱説明書]です。
[取扱説明書]の最後あたりのページに「サービスデータ」という項目があり「アイウエオ」順に部品名称が載ってます。その部品名称にオイル交換時期とメーカー推奨の油種が記載されているので確認してみましょう。
[取扱説明書]の「サービスデータ」はデファレンシャルオイルの交換時期以外にもトランスミッションオイルやエンジンオイルの交換時期も詳細に書かれてるのでオススメです。
まとめ
はい!ということで、デファレンシャルについて簡単に説明してみました。
まとめると以下のようになります。
デファレンシャルの役割はエンジンからの動力を伝達するとタイヤ左右の回転差を調整する
取り付け位置と数については
[四輪駆動車の場合]
フロントタイヤ左右の間に1つとリアタイヤ左右の間に1つ。合計で2つ。
[二輪駆動車の場合]
FF車はフロントタイヤ左右の間に1つ。FR車はリアタイヤ左右の間に1つ
デファレンシャルオイルの交換は必要!
交換時期は3万km〜4万kmごと。 ※車種ごとで異なるので参考程度にしてください
以上ザックリまとめてみました。
何か1つでもお役に立てればhappyです!
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